第1章では、微積分の記号がどのように生まれたかを語った。ニュートンの点、ライプニッツの $d$、$\int$、コーシーの $\lim$。この章では、それらの記号がどう読まれ、計算するときに何をするのかを問う。
微積分が扱うのは、書きにくい三つのものである。変わるもの、積み重なるもの、終わらないもの。そのそれぞれについて、数学は一つ以上の書き方を発明し、どの書き方も一部を見せて別の一部を隠している。$\frac{dy}{dx}$ はほとんどいつも分数のようにふるまい、そうでないときにこそ人を惑わす。演算子 $D$ を使えば、微分方程式を多項式のように因数分解できる。$\infty$ は数のように見えて、数ではない。そして無限に多くの項をもつ和は、項の順序を変えただけで値が変わることがある。