1760 年から 1762 年にかけて、レオンハルト・オイラーはドイツの若い王女――プロイセン王の姪――に二百通を超える手紙を書き、物理学、天文学、哲学を教えた。これらの手紙は 1768 年から『ドイツの王女への手紙』として出版され、その世紀でもっとも広く読まれた科学啓蒙書の一つになった。そのうちの何通かで、論理的な推論を説明するために、オイラーは円を描いた。

三つの文、三つの図

二つの集合の三つの関係を円で描いたもの。「すべての A は B である」(A が B の内側)、「どの A も B ではない」(離れた円)、「ある A は B である」(交わる円)。
二つの集合の三つの関係を円で描いたもの。「すべての A は B である」(A が B の内側)、「どの A も B ではない」(離れた円)、「ある A は B である」(交わる円)。本書のために作成した説明図。

考え方はこうだ。各概念が一つの領域を占め、論理的な文が位置の関係になる。

  • 「すべての A は B である」:円 $A$ が円 $B$ の内側にある。
  • 「どの A も B ではない」:二つの円が離れている。
  • 「ある A は B である」:二つの円が交わり、共通部分に何かがある。

では三段論法がどうなるかを見よう。「すべての A は B である。すべての B は C である。」一つ目の円を二つ目の内側に、二つ目を三つ目の内側に描く。それ以上何もする必要はない。結論**「すべての A は C である」**はすでに図の中にある。誰もわざわざ入れたわけではないのに、$A$ はもう $C$ の内側にあるからだ。図が推論をただでやってくれたのである。

関係のイコン

第2章で見た哲学者チャールズ・サンダース・パースが、なぜこれがうまくいくのかを説明している。円は猫の集合にも哺乳類の集合にも似ていない。しかし円どうしの関係――一方が他方の内側にあること――は、集合どうしの関係に似ている。これは関係のイコンである。図が写しているのは物ではなく構造だ。パースはさらに、すべての演繹的推論は結局のところ、紙の上か想像の中に描かれた図を観察することだとまで述べた。

オイラーの問題とヴェンの解決

オイラーの円には欠点がある。わかる前に位置を決めさせてしまうのだ。わかっているのが「ある A は B である」だけなら、二つの円は交わらなければならない。しかし $A$ がまるごと $B$ の内側にあるのかもしれず、図には「かもしれない」と言う手段がない。

1880 年、イギリスの論理学者ジョン・ヴェンは別の方法を提案した。わかっている関係だけを描くのではなく、ありうる領域をすべて描き、円を常に交わらせておいて、そこに情報を書き込むのである。

  • 影をつけた領域は空である。
  • x を書いた領域には少なくとも一つの要素がある。

二つの集合には四つの領域がある。$A$ だけ、$B$ だけ、$A$ と $B$ の両方、どちらでもない。三つの集合なら八つ、$n$ 個なら $2^n$ 個である。「すべての A は B である」は「$A$ のうち $B$ の外にある部分は空である」になり、その部分に影をつける。問いは「円をどこに置くか」ではなく「どの領域を消すか」になる。

練習:文に影をつける

二つの集合 $A$ と $B$ のヴェン図で、「どの A も B ではない」ではどの領域に影をつけるか。「すべての A は B である」と「すべての B は A である」が同時に成り立つ場合はどうか。

「どの A も B ではない」なら、共通部分 $A\cap B$ に影をつける。二つの文が同時に成り立つなら、「$B$ の外にある $A$」と「$A$ の外にある $B$」に影をつける。残るのは共通部分と外側だけだ。図は $A$ と $B$ が同じ集合であることを示している。

練習:成り立たない三段論法

「すべての A は B である。すべての C は B である。ゆえにすべての A は C である。」オイラーの円で描き、成り立つかどうか判断せよ。

$A$ と $C$ をどちらも $B$ の内側に置く。二つは $B$ の中で互いに離れていてもよく、問題文にはそれを妨げるものが何もない。だから結論は成り立たない。すべての猫は哺乳類であり、すべての犬は哺乳類であるが、猫は一匹も犬ではない。描こうとするだけで、図が反例を与えてくれる。


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