アルキメデスとアポロニオスを理解する者は、今日のもっとも偉大な人びとの発見にも、それほど驚かなくなるだろう。

— ゴットフリート・ヴィルヘルム・ライプニッツ

写本

アルキメデスの残したものは、細い糸をたどって私たちのもとに届いた。彼の著作のほとんどすべては、三つのビザンツのギリシア語写本にかかっていた。研究者が A 写本、B 写本と呼ぶ二つは、ルネサンス期に書き写されたり翻訳されたりしたあとで失われた。三つめが、祈祷書の下に隠れていたパリンプセストである。1269 年、ドミニコ会士メールベケのギヨームがギリシア語の文章をラテン語に訳し、この訳を通じてアルキメデスはヨーロッパの大学で読まれるようになった。ギリシア語原文の最初の印刷版は 1544 年にバーゼルで出た。

継承者たち

ルネサンスと科学革命の科学者たちは、彼を師として読んだ。ガリレオはヒエロンの冠についての小論『小さな天秤』で研究生活を始め、アルキメデスの足跡をたどって立体の重心を調べた。ケプラーは無限に薄い切片の考えを使って、ぶどう酒の樽の体積を計算した。カヴァリエリ、フェルマー、パスカル、ウォリスは、微積分へとつながる方法を発展させるとき、アルキメデスの面積と体積から出発した。1906 年に『方法』が再発見されると、彼がどれほど近くまで来ていたかが明らかになった。てこの上ではかられた切片は、本質的には積分だったのである。

数学の最高の賞であるフィールズ賞のメダルの表面。アルキメデスの横顔と、ラテン語の銘 Transire suum pectus mundoque potiri、「おのれを超え、世界をつかめ」が刻まれている。
数学の最高の賞であるフィールズ賞のメダルの表面。アルキメデスの横顔と、ラテン語の銘 Transire suum pectus mundoque potiri、「おのれを超え、世界をつかめ」が刻まれている。Stefan Zachow、国際数学連合のため撮影 · Wikimedia Commons · パブリックドメイン

メダルの顔

四年ごとに 40 歳以下の数学者に贈られるフィールズ賞のメダルには、カナダの彫刻家ロバート・テイト・マッケンジーが 1933 年に制作したアルキメデスの横顔がある。裏面には、シラクサの墓と同じく円柱に内接する球と、「全世界から集まった数学者たちが、すぐれた著作に対してこの賞を贈った」というラテン語の銘がある。

名前

月のアルキメデス・クレーターは直径 82 km で、雨の海のふちにある。小惑星 3600 Archimedes も彼の名をもち、スクリュー、原理、螺旋、そしてときにアルキメデスの定数と呼ばれる定数、つまり $\pi$ そのものも同じである。エウレカという言葉は発見の叫びとしてほとんどあらゆる言語に入りこみ、アメリカのカリフォルニア州の標語にもなっている。

練習:クレーター

アルキメデス・クレーターの直径は 82 km である。円形だとすると、その面積はいくらか。アルキメデスの限界 $\pi < \frac{22}{7}$ を使って、大きめの値を求めよ。

面積は $r = 41$ km として $\pi r^2$ である。$\pi \approx 3.1416$ なら $3.1416 \times 1681 \approx 5281$ km²。$\frac{22}{7}$ なら $\frac{22}{7} \times 1681 \approx 5283$ km² で、当然ながら少し大きい。五千を超える面積のなかで、差はわずか 2 km² である。

練習:私たちまでの時間

アルキメデスの死(前 212 年)から、彼の著作のギリシア語による最初の印刷版(1544 年)まで、そして『方法』の再発見(1906 年)まで、それぞれ何年あるか。

紀元 0 年はないので、前 212 年から後 1 年までが 212 年である。1544 年までは $212 + 1544 - 1 = 1755$ 年、1906 年までは $212 + 1906 - 1 = 2117$ 年。『方法』は二千年以上ものあいだ、読者の手の届かないところにあったのである。

出典: Marshall Clagett、Archimedes in the Middle Ages、全 5 巻(1964–1984) · Reviel Netz、William Noel、The Archimedes Codex(2007) · Alfred North Whitehead、An Introduction to Mathematics(1911) · 国際数学連合「Fields Medal」 · E. J. Dijksterhuis、Archimedes(1956)。


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